開催場所: 雪氷研究センター(SIRC), 長岡
開催日: 2025年12月11日–12日
目的: 科研費基盤Aプロジェクトにおける研究進捗の共有および今後の研究計画の議論
超水滴法(SDM)基盤A研究プロジェクトの第3回全体会議が、長岡の雪氷研究センターにて開催されました。本会議では、プロジェクト参加者が一堂に会し、これまでの研究成果を共有するとともに、現在直面している課題について議論し、プロジェクト完遂に向けた今後の研究方針を検討しました。
会議の一環として、参加者は雪氷研究センターの施設見学を行い、最新の降雪・降水観測装置を視察しました。見学では、降水量の測定にとどまらず、雪粒子一つ一つの形状や粒径などの物理的特性を詳細に捉える観測手法が紹介されました。特に、降下中の雪粒子の構造を乱すことなく高解像度で撮影可能なコンベアベルト式撮像システムが注目を集めました。
科学セッションでは、SDMモデル開発、観測研究、数値シミュレーションに関する発表が行われ、暖相雲および混相雲を対象とした理想化実験および実大気シミュレーションの成果が報告されました。主な発表テーマは以下の通りです。
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SDMにおける融解・凍結微物理過程の開発、統合レーダーシミュレータの構築、および線状豪雨システムのシミュレーション
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筑波山および北陸地域における地形性雲の研究
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雪雲研究:理想化混相実験、3次元雪雲シミュレーション(LモードおよびTモード)、北海道の降雪事例、ならびにSIRCにおける観測
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東京スカイツリー観測を用いた東京都市域の低層雲研究および対応するSDMシミュレーション
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インド地域の深い対流雲に関する研究:エアロゾル感度解析および航空機観測による検証
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熱帯域の海洋性積雲・コンジェスタス雲:船舶観測、理想化シミュレーション、ICMWコンジェスタスケース
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ICMW COMBLEおよびICE-POP実験に基づく混相雪雲事例研究
まとめ
本会議を通じて、SDM 基盤Aプロジェクトにおけるモデル開発および観測研究の両面で着実な進展が確認されました。今後も、SDMの高度化、観測データ解析、そして多様なケーススタディの統合を進めることで、降水・降雪過程の理解深化とプロジェクト成果のさらなる強化が期待されます。